冬のレジャーとして定番のスキーは、カップルや若者だけでなく、ファミリーから年配者まで幅広い愛好者がいます。雪に馴染みのある地域では、気軽で手軽なスポーツですが、スキー場から離れた都府県からは、それなりの日程をとって出掛けることが多いもの。たとえ日帰りだとしても、往き帰りの所要時間を考えると、目一杯滑って満喫することはなかなか難しいものでした。例えば、神奈川県から新潟県のスキー場へ日帰りで行くとしたら、ハイシーズンでは渋滞を避けるために、前日の夜中に出発して、ゲレンデがオープンする前の明け方に到着、仮眠を取って朝イチから滑って、昼前には帰路につく、なんてことも20年前には珍しくありませんでした。
ところが、関東地方では近年、日帰りスキーをもっと満喫できる嬉しい進歩がありました。それは、新しい高速道路の開通です。首都圏からゲレンデへは、エリアにより、中央自動車道、関越自動車道、東北自動車道の主に3つの高速道路を使い分けることになります。これらを跨いで利用する場合、横で繋ぐのは首都高速ですが、わざわざ混雑する都心を経由しなくてはならず、あまり良いルートと言えるものではありませんでした。
後に開通した外環自動車道にしても、各高速道路の最も混雑する地点での合流となるため、大幅な時間短縮とまではなりませんでした。それが、近年開通した圏央自動車道により、都心を通らずに高速道路を横断することが可能になりました。日帰りスキーヤーにとっては、アクセス時間が少なくなり、余裕を持って楽しむことができるようになったわけです。